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狭小住宅 廊下は短く

狭小住宅は、廊下の全体の床面積に占める割合は大きい。

廊下を短くして、部屋を広く使う。

 

例えば、間口2間(約3.6m)に幅0.9mの廊下が作られると、残りは約2.7mになる。

幅0.9mは、一人が通行できる一般的なもの。

廊下が部分では4分の1が廊下になる。

幅はそれ以上狭くすると、使い勝手に支障をきたしてしまう。

 

廊下をいかに少なくするか。

第一は廊下を作らないようにする。

正確には壁を立て独立した廊下にしない。

3階以上は防災避難上・階段を壁とドアで仕切らないといけないが、住宅は免除されている。

階段をリビングの一部にできる。

有名な建築に、寝室も階段と一体化して、それが上下でつながった住宅もある。

 

次に廊下を短くする方法に、廊下をホール状にして、扉の位置をなるべく一か所に集めること。

最短で0.9m×0.9mの廊下に最大3つの扉を設けられる。

 

その他には、廊下を移動空間の他にも機能を持たせる。

例えば廊下に面して、収納を設ける。

洗面台を置く、洗濯機を置く、吹抜なら物干にも。

廊下を移動専用スペースにしない工夫。

 

敷地条件が許せば、建物の中央に玄関を持ってくる。

廊下は玄関から始まるので、玄関の位置が廊下の長さに関わってくる。

玄関ホールを設けて、そこから諸室や階段につなげる。

 

木造住宅の平面計画は約0.9mを基本単位にする。

それは地域によって異なるが、畳の大きさにも表れている。

そのため0.9m×0.9mマスが設計の基本単位になる。

狭小住宅ではこの一マスを節約できるかどうかで、他の部屋の大きさと形に大きく関わる。

風呂などが入る・入らない問題になってしまう。

 

チリも積もればというけれど、その価格からもはやチリどころではない。