建主はCGを見て、現場と比べる。
これまでのように、図面が読めない相手とたかをくくっていると痛い目にあう。
CGが正確であること。
現場もCGを見ながら工事をしないと、建主が最強の監理者になる時代。
狭小地で防火地域、しかも第2種高度地区、さらに最低限度高度地区7m。
高さの上限と下限が決められて、防火地域のため3階なら耐火建築物になってしまう。
ここに理想の私の家は作られるのか?
狭小住宅の場合、廊下の全体の床面積に占める割合はおおきい。
廊下を短くすることが、狭小住宅を広く使うポイント。
わたしたちが設計する狭小住宅には、自然と引戸が多用されている。
開き戸とは違って開放感や連続性があるからなのか、それとも引戸からイメージされる襖や障子の開閉に優しさやが想起されるからだろうか。
間口が狭いと開口に苦慮する。
間口方向の耐力壁の確保が難しくなり、特に接道が1辺だと有効な採光は道路面に限られてしまう。
開口を大きくして明るくしたい。と多くの人が望む。その一方でアルミサッシが個別認定になってからはさらに自由がきかなくなった。よく売れるサッシへの選択と集中のおかげで窓の選択肢はへってしまった。
ほとんどの狭小住宅は、敷地が狭く建設の作業性が悪い。そして、小さいがゆえに建材料のロスも増える。しかも高層化による構造部材も増える。おまけに水回りの設備は建物の大小で基本変わらないので、水回りの面積割合が高くなる。水回りの工事単価は他と比べて高い。
結果、狭小住宅は面積単価は割高い。工事費=単価×面積なので、面積が小さい分工事費は低くなる。でも、それだけでいいのか、コストダウンに向けた工夫の余地はまだまだある。
建物のボリュームが決まれば、その中に部屋を配置する。
その前に関連性のある部屋同士を一つのグループにして、それらを単位におおまかに配置して、それぞれのつながりと動線を検討する。
1階は道路面以外の採光は期待できない。しかも構造耐力壁が外壁だけでは足りないので、間仕切壁の一部は耐力壁になってしまう。
3階は北側の斜線で建物の一部が削られてしまうので、2階よりもボリュームは小さくなってしまう。
狭小住宅を無駄なく無理なく建てるには、最初のボリューム・スタディが明暗を分ける。
ボリュームスタディの段階でも設計を無理をしない、奇をてらわない。自然で素直にを心掛ける。
無理をしなければならない場面は後からいくらでも出てくる。
階段は立体的に斜めの移動空間。階段の上と下にデッドスペースが生まれる。
分離型の二世帯住宅だと、2倍のデッドスペースが、それを解消するには。
防火地区で第2種高度地区おまけに最低限度高度7mをクリアさせたが、ファサードと屋根がしっくり来なかったので再検討。